6人が退場! 新たな問題作がスーペル・クラシコの歴史に加わる

アルゼンチン

DAZN

 アルゼンチン1部リーグ第15節が7日に行われ、リーベル・プレートとボカ・ジュニオルスの対戦”スーペル・クラシコ”が開催された。

 リーベルは2日のコパ・リベルタドーレスで退場者を出したことも響きアウェイでフルミネンセに5−1と大敗したが国内リーグ戦では2位と勝ち点差6をつけた勝ち点34で首位。一方のボカは3日のリベルタドーレスでチリのコロコロをアウェイの地で2−0で下し勝利したが、国内リーグでは勝ち点18で13位とリーベルに大きく差をつけられた状態でこの一戦に臨んだ。

 リーベルは今季より就任のマルティン・デミチェリス監督指揮のもとアルゼンチン代表GKフランコ・アルマーニ、ウルグアイ代表MFニコラス・デ・ラ・クルスなどが先発。

 一方のボカは成績不振により退任したウーゴ・イバーラ監督の後任として4月10日に就任したホルヘ・アルミロン新監督の元、6月の日本代表との親善試合に招集される可能性もあるペルー代表DFのルイス・アドビンクラや期待の若手18歳のアルゼンチン人DFバレンティン・バルコなどが先発に並ぶ一方、日本代表の酒井宏樹がマルセイユ所属時代にチームメートだったエースのアルゼンチン人ダリオ・ベネデットは怪我のため欠場となった。

 陸上トラック部が座席に改修され収容人数が83,000人以上に増えた試合会場のモヌメンタルは、アウェイサポーターへのチケット割り当てがない関係で、リーベルサポーターで超満員となった。

 前半は、リーベルがボカのゴールに近づく回数が多いながも、深いタックルなど球際の激しさが随所に見られる一進一退の展開のなか両チームにゴールは生まれずスコアレスでハーフタイムに突入した。

 後半も65分のリーベルのアルゼンチン人FWパブロ・ソラーリの決定機などゴールに迫る回数はリーベルの方が多いものの、ボカも元アルゼンチン代表GKのセルヒオ・ロメロの好守などでしのぎつつリーベルのゴールへ迫る場面を作るが、両チームスコアレスのまま試合が進む。

 すると、試合は終盤思わぬドラマを迎える。試合終了間際の90+1分、ボカのアルゼンチン人DFアグスティン・サンデスのリーベルのソラーリへのペナルティエリア内でのファウル判定によりリーベルにPKが与えられる。だが、映像で見直すとファウルかどうか微妙な接触で、スペイン語実況もPK判定に疑問を提し「絶対にVARによる検証は行われるべき」と語った。

 しかしVARの介入は行われず、90+3分に与えられたPKをリーベルのコロンビア代表FWミゲル・ボルハが決め1-0でリーベルが先制する。

 PK判定に納得のいかないボカの選手たちは怒りを爆発(判定に納得がいかない上に、リーベルのアルゼンチン人MFアグスティン・パラベシーノがボカの選手を挑発して喧嘩が発生したという説が有力視されている)。両軍入り乱れての乱闘騒ぎに発展し、フィールド上の選手のみならず、ボカのホルヘ・アルミロン監督やベンチ入りメンバーも含め退場処分を受ける大騒動に。

 騒動が長引き試合続行は不可能とも思われたが、試合は再開。選手だけでピッチ上及びベンチメンバー合計6人にレッドカードが提示され、ピッチ上にリーベルの選手10人、ボカの選手8人という状況で追加で数分間プレーが行われたあと試合が終了し、ホームのリーベルが1-0でボカを下した。

 しかし、世界のフットボール・ファンの間で一目置かれる伝統の一戦が後味が悪い結末を迎えてしまったことは明確で、あらたな大問題作がアルゼンチンのスーペル・クラシコの歴史に加えられた。

 問題の判定に関し、VARも含めたこの試合の審判団は、テレビ映像とは別の様々なアングルからの動画検証を行い、主審のPK判定が明らかな間違いではないと判断し、主審の判定を尊重したうえでVAR未介入の決断を下したのかもしれない。だが、この判定を巡りアルゼンチンではしばらく激論が繰り広げられることが予想される。

 次節は12日から15日に行われ、リーベルは14日にアウェイでタジェレスと、ボカは14日にホームでベルグラーノと対戦する。

【スコア】
リーベル・プレート 1-0ボカ・ジュニオルス

【得点者】
1-0 90+3分 ミゲル・ボルハ(リーベル・プレート)


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