2022年6月2日の日本戦を終えてのパラグアイ最大手紙の論評
自分は、新型コロナウイルスの感染拡大前まで、仕事で毎年定期的にパラグアイを訪問し、現地にも友人・知人が多い。
自分にとってパラグアイは思い入れがある国の一つだ。
そんなパラグアイの代表を、日本代表は札幌ドームで4-1で下したわけだが、その試合をパラグアイの最大手紙ABC Colorがどのように報じたかを調べてみた。
そして、記事を読んでみて、日本戦に対する現地最大手メディアの反応は、あまりにも悲しいものだった。
Photo : Instagram (@albirroja ) パラグアイ代表公式
パラグアイとは嘆かわしさ、そして恥と同義語だ “Paraguay es sinónimo de pena y vergüenza”
ABC Color電子版のスポーツ欄には「日本、札幌で4-1というゴール祭りでパラグアイ代表をはずかしめる(Japón humilló y goleó 4-1 a la selección paraguaya en Sapporo)」という見出しの記事がある。
(出典ABC Color)
上述記事は、日本代表が内容で圧倒し4-1でパラグアイを下したという見出しに対する補足の後に、以下のような一節で始まる。
その後、アルゼンチンのボカジュニオルスで選手として活躍し、引退後はボカで監督もつとめたこともあるアルゼンチン人ギジェルモ・バロス・スケロット監督以下テクニカルスタッフは何もできなかったと記載し、以下のような一節が続く。
自分は日本人であるため、日本が勝利したというのは嬉しいことだが、その一方、パラグアイ代表に対する同国メディアの自虐的な論評を見て、パラグアイの人が代表に対する誇りを持てていない現状を感じさせられた。
そして、パラグアイに思い入れがある自分はなんだか悲しくなってしまった。
パラグアイ代表監督の試合後コメント
試合後パラグアイ代表のギジェルモ・バロス・スケロット監督は「日本はボールと試合を支配し、パラグアイ代表はやりたいことをほとんどやらせてもらえなかった」と語った。
また同時にギジェルモ・バロス・スケロット監督は、パラグアイのゴールシーンなど一部良い点もあったこと、チームの経験不足や一部重要選手の欠場、コロナ禍での活動の難しさなども言及しつつこうも語った。
「結果も内容も良くなかったが、少なくともパラグアイ代表は経験を積むことができた。競争力があるチームを作るために、強化すべき点が多いことに気付かされた試合でもあったと思う」
「試合開始まではパラグアイは日本と互角だったぜ」という投稿
パラグアイ代表の公式インスタグラムを見てみると、パラグアイ人たちの同国代表に対する悲しげな投稿が並んでいた。
なかには「試合開始前までは、パラグアイは日本と互角だったぜ(Estaba parejo hasta que empezó)」というものまであった。
パラグアイ代表は3大会連続(ブラジル、ロシア、カタール)でワールドカップ出場を逃している。
しかしながら、そもそも南米予選を勝ち抜くのはとても過酷だ。
また、パラグアイが最後にワールドカップに出場した2010年大会では、パラグアイは日本を下しているし、パラグアイは南米クラブナンバー1を決めるリベルタドーレス杯を制したことがあるチームを有し、国内リーグに熱狂する人も多く、サッカーに対し熱い国だ。
そんなパラグアイが自虐的になり、自信と誇りを失っているような感じがして、なんだか寂しくなった。
パラグアイに個人的に思い入れがある自分としては、パラグアイ代表が次に対戦する親善試合の韓国戦では誇りと根性を見せて欲しいと思う。
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