アトレティコ・ミネイロのアデミールか、インテルナシオナルのカイオ・ビダルか
2022年6月下旬、ゼ リカルドが清水エスパルスの監督に就任し初めての指揮をとった直後くらいに、清水がアトレティコ・ミネイロのアデミール、もしくは、インテルナシオナルのカイオ・ビダルの獲得を狙っているという説が浮上した。
両選手について調べてみたところ、両方ともウイングで、ともにドリブルで切り込む突破力があるタイプの選手のようだった。
<< アデミール>>
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1995年2月生まれ27歳
身長172cm
利き足:左
所属クラブ:アトレチコ・ミネイロ(ブラジル・ミナスジェライス州)
尚、アデミールは2021年はアメリカ・ミネイロでプレーしていた。同じく2021年アメリカ・ミネイロでプレーしていた(2022年ポルトガルのFCヴィゼラに移籍)清水エスパルス所属ヴァウドの弟アンデルソンとはチームメートだった。
(ヴァウド弟アンデルソン)
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アデミール好プレー集(2021年アメリカ・ミネイロ所属時好プレー)の動画はこの下。
<<カイオ・ビダル>>
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2000年11月生まれ21歳
身長174cm
利き足:右
所属クラブ:インテルナシオナル(ブラジル、リオグランデ・ド・スール州)
カイオ・ビダル好プレー集:以下を参照
アデミールとカイオ・ビダルの噂が出た後、しばらく現地の記事をあれこれ調べ続けてみた。
しかしながら、自分はこの清水がアデミールかカイオ・ビダルに興味があるという話を記載している実際のニュースを見つけられなかった(Torcedoresという媒体がそれらしき記事を出していたが、ページが開けなかった)。
すると、豊富なブラジル情報を持つブログのバモスアオブラジルさんより、以下のような参考情報を提供頂いたので、その紹介頂いたニュースを読んでみることにした。
清水エスパルスがアトレティコMGのアデミールとインテルのカイオ ビダルに目を付けているというニュースのソースが見つけられない方。こちらです↓https://t.co/s2VV2r97Bc
— バモスアオブラジル (@camisa8BRASIL) June 22, 2022
バモスアオブラジル
ちなみに、自分(ブログ主)はバモスアオブラジルさんのブログやYouTubeを以前よりチェックしており、バモスアオブラジルさんのブラジルへの知識や愛情には深い尊敬の念がある。
バモスアオブラジル(Vamos ao Brasil)ブログのリンクはこちら
バモスアオブラジルさんYouTube動画で自分のお気に入りのひとつ
(ワールドカップでブラジルを沈めるゴールを決めたフランス代表の選手に対するマークを放棄したにも関わらず、堂々としているロベカルがたまらない)
自分もブラジルのことは好きだけれど、知識量などに関しバモスアオブラジルさんには敵わないし、ブログの内容も面白いため、長年チェックさせてもらっています。
また、twitterも面白く、最近は、以前清水でもプレーしていたとき、漢気あふれる性格で清水サポーターから人気だったフレイレのインタビュー動画(ポルトガル時代に八百長を持ちかけられるも、きっぱり断った話など興味深い)を日本語字幕付きで紹介してくれている。
スポルティング八百長事件のつづき
フレイレかっこいい!好きかもしれない❤️#FC岐阜 #清水エスパルス #Vファーレン長崎 https://t.co/9sNUNK0IsS pic.twitter.com/SeNSmcscsl
— バモスアオブラジル (@camisa8BRASIL) June 25, 2022
アデミール獲得は予算的なハードルが高い
上述のバモスアオブラジルさんから紹介を受けたPORTAL DO ATLETICANO記事によると清水エスパルスはアデミール獲得のため250万ドル(1ドル135円計算で約3.4億円)をオファーしたが、アデミールを保有するアトレチコ・ミネイロは清水が提示した金額は安すぎると感じているとのことだ。
同記事によると、アトレチコ・ミネイロはアデミールとの契約解除金として1000万ドル(1ドル135円で約13.5億円)を条件として考えていることも併せて記載されている。
そして同記事は、双方条件の開きが大きいため、清水エスパルスは、アデミールより若く、インテルナシオナルでうまく行っていないカイオ・ビダル獲得の方がよりシンプルで、より低い予算で話が進められるだろう、という考えを示している。
アトレチコサポーターに叩かれていたアデミール 結果を出し始める(戦力的にもアトレチコはアデミールを出しづらい)
清水エスパルスの興味が報じられる前まで、アデミールはアトレチコ・ミネイロで期待されたような結果を出せずにサポーターから叩かれていた。
しかしながら清水がアデミールに興味があるらしいと報じられたころから、アデミールはゴール量産を始める。
まず、アデミールが所属するアトレチコ・ミネイロと最近何かと敵対関係が激しく、挑発合戦も行われているフラメンゴとの連戦で、2試合連続ゴールを決めた。
(6月19日の試合と6月22日のフラメンゴとの連戦でゴール連発)
Gol do Galo!
Atlético 2×0 flamengo – Campeonato brasileiro 2022
⚽ Ademir 40′ 2T pic.twitter.com/GPPoiZYvo7— Gols do Galo (@GolDoGalo13) June 19, 2022
Gol do Galo!
Atlético 2×0 flamengo – Copa do brasil 2022
⚽ Ademir 10′ 2T pic.twitter.com/mJJ7JFAc0j— Gols do Galo (@GolDoGalo13) June 23, 2022
サポーターから非難されていたなか結果を出したアデミールは「俺はゴミみたいに扱われるために、ここ(アトレチコ・ミネイロ)にいるわけじゃない」とキリっと発言した。
更にアデミールは、6月28日開催のコパ・リベルタドーレスの決勝トーナメント、エクアドルのエメレク戦でもアウェイの地でゴールを挙げた。
アデミールは、ここ最近4試合で3ゴールと存在感を高めている。
El gol de Ademir: pic.twitter.com/QHMe2UXPzT
— LaEterna (@LaEterna10) June 28, 2022
実際、アトレチコ・ミネイロの監督は以下Globo Esporteの記事にもあるように「アデミールは重要な選手になる資質がある」と発言しており、アデミールは現所属チーム内でのプレゼンスを高めている。
金銭的にも、アトレチコ・ミネイロの状況的にも、清水エスパルスにとってアデミールの獲得には障壁が高い。
カイオ・ビダルはインテルナシオナルの放出候補?
一方のカイオ・ビダルも良い選手であるのは間違いない。
しかしながら、現在、カイオ・ビダルは、所属のインテルナシオナルで絶対的に重要な選手という立場になりきれていない。
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それどころか、以下Bola Vipの記事のように、インテルナシオナルが選手補強をするために放出される可能性がある選手の候補として考える記事もある。
カイオ・ビダルのほうが契約解除金が安く設定されているという説があり、金銭的にも、また、現所属チームの状況的にも、アデミールよりもカイオ・ビダルのほうが清水エスパルスにとって獲得しやすい選手という見方ができる。
しかしながらカイオ・ビダルまだ21歳と若い。
また、昨年2021年、二十歳でプロ初ゴールを決めた際には、天国の父にゴールを捧げるコメントをしたこと、またコパ・リベルタドーレスでバイシクルゴールを決めたことなどで、注目の若手として扱われていた。
🔴🔥 ¡Golazo de Chilena de @SCInternacional!
🏆🎮 ¿Esto pasó en la CONMEBOL #Libertadores o en el #FIFA21?
🙌 Caio Vidal y una pirueta inolvidable. pic.twitter.com/El8eEpfIGR
— CONMEBOL Libertadores (@Libertadores) May 6, 2021
今年2022年も、なんだかんだで、ブラジルの名門インテルナシオナルで何らかの形で試合に出続けているので、良い選手であるということは間違いないのだと思う。
<<2022年7月1日午後追記>>
本記事の投稿後、ブラジルのスポルチ(全国2部セリエB)がカイオ・ビダルに興味か、みたいな説が出たので忘備録的に追記。
清水エスパルスが興味と噂があったカイオ・ビダル、ブラジル2部のスポルチ・レシフェも興味とのこと。
ただ、本人はセリエB(ブラジル2部)そしてNordeste (ブラジル東北地方。レシフェも含まれる)行きにあまり乗り気ではないみたい。 https://t.co/HoRPFuW2Cv
— Diario Japonés – ディアリオ・ハポネス (@sakagogablog) July 1, 2022
赤道に近いブラジル北部セアラー州出身のカイオ・ビダル
ちなみにカイオ・ビダルの出身地はブラジル東北部のセアラー州(下の地図上で赤いポイントさされたCEと記載されている場所)だ。
上記地図の赤いポイント位置からわかるように、セアラー州は赤道(地図中、横の点線)に近く、一年を通し気温が高く、平均湿度も高めな気候だ。
一方、現在カイオ・ビダルが所属しているインテルナシオナルはウルグアイに隣接するブラジルの南部リオ・グランデ・ド・スール州(RSと略)のポルト・アレグレにあり、季節によっては結構涼しくなったり、寒くなったりする(ポルトアレグレの天気ニュースを見ると2022年5月末に気温マイナス6度とか、雪とかいうワードも出てくる。さすがにブラジルの南部とはいえ、このレベルの寒さは異常気象だと思うが)。
カイオ・ビダルの地元セアラー州の中心都市フォルタレーザと、現所属チームの本拠地ポルトアレグレはブラジルという同じ国にあるが、ふたつの都市は直線距離で3000kmほど離れている。
3000kmというと、東京からフィリピンの首都マニラの直線距離と同じくらいだ。
トロピカルな気候のフォルタレーザ出身のカイオ・ビダルが清水に来る場合、日本の熱い夏への適応が比較的早いと勝手に期待している。
(しかしその一方、自分は以前、8月の日本から、シンガポールやフィリピンやタイに移動した際、日本の夏の暑さの方が東南アジアの国々の熱さよりつらいと感じた思い出がある。日本の熱さは東南アジアに勝るとも劣らないと考えると、結局のところカイオ・ビダルだろうが、どんな外国人が来ようが、日本の夏に苦しむ可能性もあるが)
ミカエル→クレーベル→オ セフンの思い出
上述のように清水エスパルスがアデミールもしくはカイオ・ビダルの獲得を目指しているという説があり、実際にこのふたりのうちのひとりが清水エスパルスにやってくる可能性はある。
しかしながら、アデミールとカイオ・ビダルの件に関し、ブラジルのニュースの数があまりにも少なく、ブラジルの有名ジャーナリストや大手媒体からの続報もなく、確度の高さは不明だ。
上述の2人が本当に獲得候補なら、カイオ・ビダルのほうが実現の可能性が高そうだが、とはいえ、2022年シーズン初頭のことを思い出すと、清水エスパルスの補強に関しまだまだどうなるかわからない。
2021年末、清水エスパルスがスポルチ・レシフェのミカエルを狙っているという報道が出て現地の有名ジャーナリストや大手媒体から具体的な条件まで報じられた。
しかし結局ミカエルと話はまとまらず、その後清水が対象をセアラ―のクレーベルに切り替えたという報道が出た。
しかし、クレーベルの話も続報が出ないまま消え、最終的に韓国の蔚山からオ セフンを獲得するという流れがあった(オ セフンのデビュー戦ガンバ戦のプレーは圧巻だった。チアゴ・サンタナとポジションが重なるためプレーの機会が限られているが、またガンバ戦のような質でプレーするオ セフンを見たい)。
それだけに、現時点では清水の補強に関し不透明な点が多い。
アデミールかカイオ・ビダルを清水が狙っているという話も、どこまで本当かわからない。
しかしながら、上述の2人の状況など気になったので、自分なりに調べたことをまとめてみた。
清水の補強動向に関して、引き続き情報を注視したい。
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