外国語の基本的な決まりごと(文法)をおさえることは大切
語学を勉強する上で避けて通れないのが文法と思います。
「文法よりも、アウトプットから入るべき」とか「単語を並べるだけでも通じるので、まずは単語を繋げてでも話す訓練をした方が良い」という人もいます。
けれど、自分は、基本的な決まり事は、ある程度おさえておいた方が良いと感じています。
たとえば、スペイン語の場合、「話す」を意味する単語・動詞のひとつとしてHablar (アブラール)がありますが、主語によって動詞が変化する、たとえば、「私が」話すならば hablo , 君(近しい関係)が話すならばhablas (アルゼンチンなどではhablás) ,「あなた」が話すなら(habla)と変化することをおさえることが必要です。
話すはhablarだからと、yo (私は)hablar, ella (彼女は)hablarなどと主語によって動詞を変化させずひたすら話すよりは、スペイン語では「主語によって動詞が変化する決まりがある」とか「主語によって動詞の語尾がどう変わる」ということを、知識として知っておいた方が断然良いです。
もちろん、机の上で文法の基礎を勉強したとしても、実際に話したり書いたりする段になって間違えることもあるでしょうが、間違えを指摘されたりした時に「ああ、そうだった。正しくはこうだった」と気付ける状態とすることが大切です。
文法に関し、学校での英語教育の文法試験のような正誤を問うことも大切ではありますが、ネイティブでも間違いや、文法的には正しくないという表現を使うこともあります。また、文法は大切ですが、文法だけをマニアックに極めるというのも違います。
まずは「細かい間違いがあるのは仕方がない。その上で、まずは、基本的な仕組み、大枠だけを抑える」という考え方で、基本的な仕組みを集中して勉強する必要があります。
どんな教材を選ぶか
英語であれば、学生時代に使用していた教材を再度読む、と言うのも良いと思います。
スペイン語、イタリア語、ポルトガル語などを初めて勉強するなどの場合は、合計150ページくらいと、そこまで厚くないけれど、基本的な仕組みはおさえているという本を、書店で比較し、これは読みやすそうだ、と自分のフィーリングにあった一冊を選ぶのが良いと考えます。
ネットでレビューの高い本を選んで注文する、という手もありますが、自分は書店で実際に自分で見て、フィーリングに合うものを選んだ方が良いと感じています。
(語学の基礎学習に関し自分は紙の本を使用することを好みますが)フィーリングが合うのであれば、インターネットのサイトでも外国語の基礎を教えるサイトもいくつかあり、それらを活用する、というのも良いでしょう。
たとえば、東京外国語大学は、下記のように語学学習のモジュール(下記 東外大モジュールから入れます)を用意しています。
基本構文
文法と併せ、基本構文(決まり表現)もおさえた方が効率的です。
たとえば、「AだけでなくBも」とか「◯◯するとすぐに」とか自分が日本語での日常生活でよく使用する表現が多く盛り込まれた「これだけは覚えよう。よく使う基本構文100選」的な本を暗記すると、あとでいろいろ応用が効きます。
基本表現などは勢いを持って集中して暗記。その暗記は、勢いをもって、間をあけずに、毎日行った方が効率が良いことは、以前の記事でも書いた通りです。
モチベーションが続かない問題とNHK語学講座
英語のように学生時代に勉強した下地があれば、語学学習書を読んでも書いてあることが理解できるかもしれません。
けれど、はじめて勉強する言語で基本書を読んでもさっぱりわからない、とか、中国語のように発音がとても重要な言語であるなどの理由で独学のモチベーションが続かない場合は、語学学校に通う、オンライン語学授業を受けるなど、専門家に教えてもらうことも選択肢のひとつです。
尚、学校に通うことは「お金を払っている」という緊張感を持たせる効果もあります。
ただし、個人的には「誰でも簡単に、ペラペラに話せるようになる」とか「魔法のように話せるようになる」など、やたらと前向きな文言を並べる学校や先生、商材・教材には気をつけたほうが良いと思います。
外国に長期間留学したり、海外ビジネスに従事したり、外国人の配偶者や恋人がいたりしても、外国語がそこまで上手くないというケースはけっこう多いです。
そういう事例が多いくらい、外国語学習は簡単なものでなく、習得の速度などに個人差が出るものです。それを魔法のように簡単にできると言い切ってしまう人に自分は違和感をおぼえます。
ちなみに、自分はスペイン語を学習しはじめたころ、NHKのスペイン語テレビ講座を活用しました。
NHKのテレビスペイン語講座では、毎週、基本文法の説明とともに、重要表現を含んだスキット(短い劇)が放送されます。
別途販売されているNHKスペイン語の語学テキストはそのスキットのスペイン語と日本語訳が文字で記載されています。
そのテキストを発売日直後に購入し、自分は各週の講座放送前に、各スキットのセリフを何度も音読し、暗記しました。
自分は、テレビでスキットが流れる際、登場人物がスペイン語を話す前に、暗記した表現が自分の頭に先にでくる、という状態になるまで、音読・暗記をしました。
これを毎週繰り返したことが、自分のスペイン語能力を引き上げたと今も思います。
自分が一度暗記した文章・表現の型は、単語を入れ替えることで表現の応用が可能で、スペイン語を勉強し始めた年に、これを行ったことは効果的でした。
以上、文法や基本構文などに関しての考えを書いてみました。
読んで頂き、ありがとうございました。
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