クリスティアーノ・ロナウドの声明 日本語訳
Photo : Instagram (@cristiano)
ポルトガル代表を途中離脱したFWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル/サウジアラビア)が10月6日、自身のSNSを通じて一連の経緯の説明とともに混乱を招いたことを謝罪した。
その全文の日本語訳は以下
◼️クリスティアーノ・ロナウドの声明◼️
約束したとおり、今回の代表合宿をめぐって何が起きたのか、自分自身の言葉で、率直にお伝えすることにしました。
2026年のワールドカップ後、私はポルトガルの皆さんに向けた手紙を用意しました。代表チームを完全に去るときに伝えたい言葉を書いたもので、今も手元にあります。
大会を終え、アメリカから帰国する飛行機の中で、サッカー連盟会長から、代表を去るという決断を考え直してほしいと強く求められました。ポルトガルサッカー連盟は、私に続けてほしいと望んでいたからです。
続いて会長は、現在の代表監督について、私の意見を求めました。会長は、私には名前を明かさなかったほかの候補者とともに、彼の起用を検討していました。
私は会長に、自分の考えでは正しい選択になるだろうと答えました。だからこそ、現在の代表監督の就任が発表された日、その選択を心から喜びました。結果が証明しつつあるとおり、正しい選択だったのです。
その数日後、新しい代表監督から初めて連絡があり、直接会って話したいと言われました。私は了承し、休暇の終わりに会うことになりました。
私たちは、所属クラブがシーズン前の合宿を行っていたシダーデ・ド・フテボルで会いました。
その日、監督は私を戦力として考えており、自分の構想に私の存在が欠かせないと言いました。そして、その場で私の出場計画を示しました。私は最初と最後の試合に出場すること、また、コンディションを管理するため、毎試合3~4人の選手を入れ替えることを説明されました。
その際、監督は、私が代表チームとともにノルウェーとデンマークへ遠征しないという案も提示しました。最初の試合に出場した後はポルトガルに残り、ドラゴンでの試合の前に再び合流するという提案でした。
私は、その提案をすぐに断りました。受け入れるべきではないのは明らかだと思ったからです。国外での試合に出場しないからといって、代表チームの主将としての役割を果たさなくてよいわけではありません。私だけがポルトガルに残るという特別扱いは、良い手本にはならないと思いました。
最終的に、監督も私の考えに同意しました。
この話し合いには、アル・ナスルのスポーツディレクターであるシモン・コウティーニョも同席していました。現在の代表監督が昨シーズンを通じて報告を行っていた相手であり、2025年に彼をクラブへ招聘した責任者の一人です。
代表合宿が始まる前日、監督は自らの希望で、もう一度私と話すためにリスボンの自宅を訪れました。話し合いは穏やかで、8月に合意した方針はすべて維持されました。
私はアルバラーデでの試合に出場し、途中交代となりましたが、何も問題を起こしませんでした。自分の手でブルーノ・フェルナンデスにキャプテンマークを着けました。それが代表選手として、そして主将としての最後の歩みになりかねないとは、夢にも思っていませんでした。その日、私にとって大切だったのは、チームが勝ったことです。
勝つのはいつだって素晴らしいことです。ポルトガルで、祖国のために勝つなら、なおさらです。
ノルウェー戦当日の昼食時、代表監督のアシスタントが、チームで食事をしていたテーブルに来て、監督が私と話したがっていると伝えました。
驚いたことに、監督は私に「30分間プレーできる状態か」と尋ねました。私はその日には出場しないつもりで、コンディションの回復に集中しながら、いつもどおり仲間たちと過ごしていました。そのことには、何の不満もありませんでした。
この要請は、私の回復とトレーニングの計画には含まれていないものでした。次に出場するのは、4日のドラゴンでの試合だけという予定だったからです。それでも、もちろん私は「はい」と答えました。すると監督は、30分間出場するから準備しておくようにと言いました。
その後のことは、皆さんが知っているとおりです。私はハーフタイムからウォーミングアップを始めました。時間が過ぎていくのを見ていましたが、呼ばれることはありませんでした。
監督は、私との約束を守りませんでした。
試合の終わりには、とにかく勝利で終わってほしい、そして一人になりたいと思っていました。私はファンに挨拶に行きませんでした。これは私だけに責任がある過ちであり、あってはならないことでした。
現地で熱心に応援してくれたポルトガルの皆さんに謝罪します。ファンの皆さんにも謝罪します。そして、ポルトガル人ではなくても、私を見るために足を運び、私の行動によって失望したかもしれない皆さんにも謝罪します。
48時間後、私と代表監督、そしてシモン・コウティーニョで話し合いました。8月の話し合いにも、彼が同席していたからです。
それは、深く踏み込み、何も包み隠さず、非常に率直に意見を交わす場となりました。
私たちは、この「問題」を終わらせる方法は一つしかないと合意しました。監督が、シモン・コウティーニョの前で私に直接話した内容を、記者会見の場でも繰り返すことです。
合意した内容は単純でした。監督は記者会見の冒頭でこの話題に触れ、真実を説明することで問題の決着を図ることになっていました。
私が出場時間を要求したことは一度もないこと、この合宿での出場計画を私に提案したのは、ほかの誰でもなく監督自身だったこと。そして、私をウォーミングアップさせながら起用しなかったのは間違いであり、同じ状況になっても二度とそうしないと説明するはずでした。
話し合いの最後に、監督は私に抱擁を求め、今ここで私に話したことを記者会見でも話し、それで問題を解決すると約束しました。
私はデンマーク戦には出場せず、ドラゴンでの試合に出場する予定でした。これらすべてのやり取りには、常にシモン・コウティーニョが同席していました。
その後、監督の要請で、監督本人、シモン・コウティーニョ、ティアゴ・クラヴェイロによるオンライン会議が行われ、私たちが話した内容が整理されました。
簡潔な文書が作成され、私自身もその内容を確認して了承しました。そして監督の要請どおり、私も承知のうえで、その文書が監督に渡されました。
実際の記者会見は、皆さんが知っているとおりです。そこでの態度は、私たちの話し合いとはまったく違いました。
私は、自分が向けられるべきではないと思う言葉や攻撃的な姿勢を耳にしました。「私が望み、私が決め、私が命令する」という態度でした。前日の個別の話し合いでは、そのような態度は微塵も見せていませんでした。
私が確認し、了承したメモは、以下の内容でした。
「デンマークについて話す前に、いくつかの点を明確にすることが重要だと思います。何より、これが真実だからです。
1. 今シーズンの代表でのクリスティアーノの起用計画を提案したのは、ほかの誰でもなく、私自身です。時間をかけて、とても良い話し合いをしました。
2. 彼がどれほど代表に情熱を注ぎ、愛しているか、そして世界でどれほど大きな存在であるかを、私は知っています。それ以上に、24年間にわたり代表で発揮してきた存在感と、良い影響の大きさを理解しています。
3. 私がクリスティアーノに提案した計画は、受け入れられました。
4. 彼は私の判断に異議を唱えたことは一度もありません。模範的で、誠実で、プロフェッショナルでした。
5. 私が彼のために立てた計画には、ノルウェー戦への出場は含まれていませんでした。しかし、最初の試合から体力的に回復できていると感じたので、起用する可能性があると伝えました。クリスティアーノは了承しました。
6. ペレやマラドーナに匹敵する存在をウォーミングアップさせながら、その後、試合に出さなかったのは私の間違いでした。今なら、そうはしません。
7. この件を終わらせるためにはっきり言います。私はクリスティアーノに代表にいてほしいと思っています。それも、少しではなく、強く望んでいます。幸い、彼も私を信じてくれています。アル・ナスルでも、そしてここでも、私を信じてくれています。
8. ファンに挨拶しなかった件については、すでに話し合いました。代表で230試合以上に出場している選手に、私がポルトガルへの愛を教える必要はありません。あれは不満を感じた一瞬の出来事であり、それによって彼が積み重ねてきたものが消えるわけではありません。彼は最も多くサインに応じ、最も多く自撮り写真に応じ、最もファンを大切にしている選手です。存在しない問題を作り出すのはやめましょう。人は満足していなければ、それに反応するものです。それだけのことでした」
つまり、このメモのどこにも、監督に謝罪を求める内容すらありませんでした。
監督が約束を破ったのは、これで二度目でした。
私は、さらに約束を破られるのを待つことなく、合宿を離れると決めました。私にとって、人と人との関係で最も大切なのは、今も真実です。どれほどつらくても、真実を伝えてほしいのです。
実際、その記者会見が行われた日の朝、私は連盟会長と代表監督に、私を必要としていないのであれば、そう言ってほしいと改めて伝えていました。このことは、二人も間違いなく認めるはずです。
私に率直に話してくれれば、それでよかったのです。私は受け入れるつもりでしたし、自分が夢見ているような素晴らしい別れの機会を準備して、誰も腹を立てずに済むようにしようと約束しました。
今でも、まるで今日のことのように覚えています。二人は声をそろえて、それは違うと答えました。私の居場所は代表チームだ、と。
私は約25年のキャリアで、クラブや代表のどの監督の技術的・戦術的な判断にも、一度たりとも口を出したことはありません。
求められた役割を受け入れるとき、その受け止め方に違いがあることはあります。それでも、判断は尊重します。ただ、約束を破られると、自分の居場所はここではないと感じるのです。
合宿を離れたことについて、代表の仲間たちにも謝罪しなければなりません。
これらの話し合いに立ち会った人たちが証言できるとおり、監督の言葉に対する信頼は完全に崩れていました。それでも、私は合宿を離れるべきではありませんでした。責任は、私だけにあります。
ポルトガルの皆さんに、もう一度謝罪します。ただ、私にとって、約束を破られることは決定的な意味を持ちます。
あの時点から、自分が残ってもチームに悪影響を与えるだけだと感じました。そして、自分が役に立てないと感じたらそうすると、これまでずっと言ってきたとおりの行動を取りました。荷物をまとめ、立ち去ったのです。
私のこの行動については、ポルトガルサッカー連盟が評価し、処分を下すべきです。処分を軽減する事情は考慮すべきではないと思います。
私は単なる一選手ではなく、チームの主将です。その立場は、むしろ責任を重くする要素です。
すでに謝罪はしましたが、行動には、それに伴う結果がなければならないことを理解しています。私のようにサッカーの世界で生きている人間なら、それぞれの地位にかかわらず、ルールは全員に等しく適用されると分かっています。
この件に関連して、引退試合について多くの話を耳にしています。私にはふさわしい別れの場が必要であり、連盟がその機会を与えたいと考えている、という話です。
私はこれまでの人生で、空腹なのに食べるものがない経験を何度もするなかで、誰も何かをただで与えてくれるわけではないと学びました。
すべてのファンの皆さんに、そして当然ながら、とりわけポルトガルの皆さんに約束できます。私たちは一度、あるいはそれ以上、別れの試合を行います。そのための時間は、いずれ来ます。
しかし、代表について考えるとき、私が本当に考えるのは、戦うことです。
父の死を知らされた日にも、私はそのことを考えていました。私は代表合宿に参加していて、翌日の試合が終わるまでは、そこに残ると決めました。
つまり、どのクラブのためにも決してしないであろうことを、祖国のためにはしたのです。
ですから、体調が良く、所属クラブでプレーし、願わくばゴールも決めている状態であれば、科される出場停止処分を終えた後、私はこれまでずっとそうだったように、代表のために戦い、勝つために参加する意思があります。
信じてください。これが、偽りのない真実です。
クリスティアーノ・ロナウド
2026年10月6日