清水エスパルスがペルー名門ウニベルシタリオ所属のペルー代表FWアレックス・バレラに再び興味を示したと伝えられているが、現状バレラ本人の希望はウニベルシタリオ残留となっている。
身長183センチメートル、現在29歳のバレラは今季ウニベルシタリオで公式戦39試合に出場し17ゴール6アシストと活躍。チームのペルー国内リーグ3連覇と、コパ・リベルタドーレス2025のラウンド16進出に大きく貢献。更に、ペルー代表で21キャップを記録している。
そんなバレラを巡っては、2024年1月にJ2からJ1復帰を目指す清水エスパルスが獲得を目指し、契約目前までいったが所属クラブのウニベルシタリオがカウンターオファーを提示した結果ペルー名門に残る決断をしたと伝えられていた。

そして最近、清水がバレラに再び興味を示していると伝えられた。その背景は以下のとおりだ。
■経緯1:2025年10月末バレラ代理人インタビュー■
10月末、ペルー大手メディア『RPP』の番組『フットボール・コモ・カンチャ(以下YouTube動画)』で、番組出演者がバレラの代理人リカルド・モラレスに接触。同選手の来季の去就について単刀直入に質問した。
バレラの代理人のリカルド・モラレスは「2025年半ばに移籍市場のウィンドーが開いた際。(ブラジルの)サントスとの交渉はあった。しかし、残念なことに移籍市場は閉まり、ブラジル1部のチームから選手をレンタルで獲得した。今回新たに開く移籍市場ではいくつかの可能性があり、ブラジルの友人たちと話し合っている。彼らはバレラのの現在の調子には関心がある。ブラジル人たちはバレラを好意的に評価しており、移籍の可能性がどのように進むか見てみよう」とコメント(代理人によると、ブラジルのボタフォゴ、セアラーなど複数クラブがバレラに興味を示しているという)。
続けてバレラの代理人は「ウニベルシタリオとの契約は来年(2026年末)まで残っており、我々はウニベルシタリオに集中している。3連覇を達成したし、来季のコパ・リベルタドーレスについても考えている」と付け加えた。
そして代理人は「バレラが望んでいるのはウニベルシタリオに残り、4連覇を目指すことだ。コパ・リベルタドーレスカップで良い成績をあげること、そしてペルー代表チームで更にチャンスを得ることを望んでいる」とウニベルシタリオ残留が第一希望だと強調しつつも、興味深いオファーがあれば検討することを排除しないことも示唆した。
そんななか、番組出演者が「もうひとつ情報がある。日本のJ2からJ1に昇格したクラブが、バレラに興味を示していると聞いた。それは本当?それとも嘘?」と質問。
するとバレラの代理人は、「日本については、2024年1月に、その当時、クラブ史上初めて(実際には2度目)2部に降格したチームが、1部リーグ復帰を果たすべく良いチームを作るために私たちにオファーを出してきた。だがその後、ウニベルシタリオがカウンターオファーを出したこともあり、私たちはウニベルシタリオ残留を決めた。のちにそのクラブがは1部昇格を果たし、再び日本サイドの代理人から連絡があった。そのため、(移籍の)可能性が再び浮上したが、それは、これ(清水)に限ったことではない」と日本の清水エスパルスと思われるクラブから最近になり連絡があったことや、ブラジルの複数クラブもバレラに興味を持っていることを説明した。
それに対し、番組出演者が「つまり、現時点では『興味がある』ということだよね?正式なレターやクラブ間でのやりとりがあったというわけではない、ということだよね?」と質問すると、代理人は「その通り」と清水エスパルスを含めどのクラブも正式なオファーを出していないと回答した。
その後、番組出演者が、2024年にバレラにオファーを出した日本のクラブの名前を質問すると、代理人は「清水エスパルス」と明言した。
■経緯2:日本時刻2025年11月4日バレラがポッドキャストに出演■
日本時間2025年11月4日(現地時間3日)アレックス・バレラはポッドキャスト『エン・ラ・バーラ・ブラック」に出演。
そこでバレラは、「ウニベルシタリオで引退するのが夢です。このクラブが私にしてくれた全てのこと、そしてプロとして成長する機会を与えてくれたからです。クラブの歴史に名を残し、ピッチで全てを出し尽くした選手としてファンに記憶されたい。そして、良い人間として記憶されたい。夢はゴール数でロロ・フェルナンデス(同クラブの伝説的な選手)を超えることです。ストライカーとして、それを全て経験したいと思っています」と現在所属しているペルー名門でキャリアを終えたいと説明。
さらにバレラは「コパ・リベルタドーレスの決勝でゴールを決められたら最高です。けど、もし他のこととなると、ペルーリーグ4連覇を狙いたいですね。今の自分の夢はクラブが求めているものを達成するために戦うことです。国際的なタイトルは一夜にして手に入るものではありません。すべてはプロセスです。コパ・リベルタドーレスに出場するチームは順調に強化されていますが、私たちもそのタイトルを目指して戦います」と、代理人の説明と同じく、ウニベルシタリオで来季以降も活躍したい旨を説明した。
■まとめ■
現状、バレラと代理人の希望は来季もウニベルシタリオに残ることで、清水があと1年契約が残り安くはない移籍金が発生するであろうバレラに本気で興味があるかは不透明だ。
バレラの代理人は、経緯1のRPPの番組で「移籍市場というのは窓が閉まる直前に大きな動きがあるもの」と話しており、そういう部分は確かにある。清水がバレラを狙いにいくかもしれないし、狙わないかもしれない。
ただ、現状、清水の以下外国籍選手がおり、そのうちの誰かと契約解除などで別れを告げる可能性があったとしても、Jリーグ未経験の選手を取りにいくのか、また清水を率いる秋葉忠宏監督がバレラのようなタイプを求めているのかなども現時点では見えておらず、自分が代理人のインタビューやバレラ関係の複数の記事を読む限りにおいて、清水が本気でバレラを獲得に行くとは考えづらい印象だ。
マテウス・ブルネッティ
キム・ミンテ
マテウス・ブエノ
カピシャーバ
アルフレッド・ステファンス
アフメド・アフメドフ
ただ、移籍市場ではどんなことでも起こり得るし、スペイン語圏の人間がよく言うように「どうなるか見てみよう」という締め方になってしまう。




コメント